【肌質改善効果を可視化】PRP(多血小板血漿)の皮膚投与に関する研究を再生医療分野の国際学術誌「Regenerative Therapy」に掲載

PRP療法の肌質改善効果を高精度画像解析システムによって科学的に評価

梅田 将志医師らは、PRP(多血小板血漿)の皮膚投与による肌質改善効果について臨床研究し、論文「Objective evaluation of platelet-rich plasma mesotherapy on facial skin quality: An interim split-face analysis using an advanced imaging system」(PRPメソセラピーによる肌質改善効果の科学的検証 ― 先進画像解析システムを用いたスプリットフェイス臨床研究 ―)を発表しました。
同論文は2025年10月、再生医療分野の国際学術誌「Regenerative Therapy」に掲載されました。同誌は日本再生医療学会(JSRM)の公式国際英文誌であり、世界的出版社Elsevierが発行する再生医療領域の国際的権威誌です。再生医療の基礎研究と臨床応用に焦点を当て、国際的に高い評価と信頼性を持つ専門誌として知られています。
本研究は、美容医療におけるPRP(多血小板血漿)療法の効果を、高精度画像解析システムによって科学的に可視化した初の報告であり、「美容医療を感覚の世界から科学の世界へ」という新たな方向性を示す成果です。
なお、TCB医師による再生医療分野での論文掲載は今回が初めてになります。

論文「Objective evaluation of platelet-rich plasma mesotherapy on facial skin quality: An interim split-face analysis using an advanced imaging system」

発表した論文の画像

文献情報

論文タイトル Objective evaluation of platelet-rich plasma mesotherapy on facial skin quality: An interim split-face analysis using an advanced imaging system
掲載誌 Regenerative Therapy
掲載日 2025年10月23日
著者 Masashi Umeda MD, Takahiko Tamura MD, PhD, Kohki Okumura MD, Reiko Kiuchi, Hiroo Teranishi MD
URL https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352320425002056

論文趣旨

背景

本研究は、PRP(多血小板血漿)メソセラピーによる皮膚改善効果を、高精度な画像解析技術を用いて客観的かつ定量的に評価した臨床研究です。これまでPRPの効果は主観的印象に依存することが多く、科学的再現性の確立が課題とされてきましたが、本研究では光学的パラメータに基づく解析を導入し、皮膚変化を数値データとして可視化する新たな評価枠組みを提示しました。

方法

本研究は、健常成人9例(女性6例、男性3例)を対象に実施された、スプリットフェイス自己対照デザインの前向き臨床研究です。左半顔にPRP(多血小板血漿)、右半顔に生理食塩水を同条件・同容量(各5mL)で注入し、投与前、2週間後、1ヶ月後に高精度画像解析システム(NeoVoir®, C-Lab, Tokyo)を用いて撮影・解析を行いました。NeoVoir®は自動的に抽出した顔面の領域別に光沢、毛穴、シワ、メラニン、色素沈着などの定量的皮膚パラメータを抽出・数値化します。

評価項目と統計解析

主要評価項目:投与1ヶ月後の光沢面積の変化率(%変化) 副次評価項目:毛穴スコア、シワスコア、メラニン指数、色素沈着スコアなど統計解析には、Wilcoxon符号付順位検定)を採用。また、複数の皮膚パラメータを同時に評価するため、Benjamini–Hochberg法によるFalse Discovery Rate(FDR)補正を適用し、多重比較による統計的誤差の増大を防止しました。効果量はHodges–Lehmann法による中央値差(95%信頼区間)を算出し、群間差の臨床的有意性を客観的に評価しました。

倫理的枠組み

本研究は、東京中央美容外科倫理審査委員会の承認を受けて実施され、臨床研究登録(UMIN-CTR: UMIN000058413)により、研究計画・評価指標・解析法を事前に公開することで透明性を担保しております。

結果

主要評価項目である肌の光沢面積は、投与1ヶ月後にPRP注入側で有意な改善(中央値差+16.3%, p=0.0039)を示しました。この有意な改善は、すでに投与2週間後の時点で改善傾向(p=0.0237, q=0.2321)として現れており、PRPによる皮膚光沢の早期的かつ持続的な改善効果を示唆する結果となりました。副次的・探索的評価項目では、毛穴スコアにおいてPRP側で改善傾向(p=0.0039)を認めましたが、FDR補正後には統計的有意性を維持しませんでした(q=0.0663)。その他の指標(シワ、メラニン、色素沈着など)では統計学的有意差はみられませんでしたが、一部の症例では局所的な改善傾向が観察されました。有害事象については、両側ともに軽度の紅斑や腫脹など一過性の局所反応のみであり、重篤な副作用は認められませんでした。

肌の光沢面積の変化を表すグラフ
毛穴の変化を表すグラフ
各評価項目の変化を表すグラフ

結論

本研究は、PRPメソセラピーが顔面皮膚の光沢を有意に改善することを客観的に示した新たなエビデンスを提供しました。顔の光沢は、若く健康な肌の主要な特徴の一つであり、本結果はPRPの美容的有用性を裏づけるものです。これらの知見は、従来の主観的評価を超え、PRPが顔の明るさ・滑らかさ・全体的な肌質の向上に寄与する可能性を科学的に支持するものです。

執筆医師

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梅田 将志(Masashi Umeda)

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