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2022/03/18 公開
2024/10/09 更新
裏ハムラ法とは「経結膜的眼窩脂肪移動術」とも呼ばれる術式です。
眼窩脂肪の前方突出による影クマを改善させる効果があります。
一般的には、突出した脂肪を切除する術式が行われていますが、裏ハムラ法は突出した部位の脂肪を眼窩縁の凹んだ部位に移動・固定させる術式となります。
1つ目の違いは、切開する部位です。
裏ハムラ法は下まぶたの粘膜側から切開をしますが、ハムラ法は下まぶたの表面の付け根あたりから切開します。
2つ目の違いは、傷跡です。
裏ハムラ法は下まぶたの粘膜側を切開するため、あっかんべーをしない限り傷跡が目立つことはありません。
対して、ハムラ法は皮膚表面を切開するため、完治するまでは、傷跡が少し目立ってしまいます。
3つ目の違いは、皮膚の切除です。
裏ハムラ法は余分なまぶたの皮膚を除去できませんが、ハムラ法は、皮膚側から処置をするため、余分なまぶたの皮膚を除去することができます。
適応としては、眼窩脂肪が前方に突出しているタイプの影クマで、眼窩縁・ゴルゴラインにかけた凹みがある症例となります。
また、その名の通り、結膜側からのアプローチとなるため、皮膚にキズが付かないという利点がある反面、皮膚の切除を行うことができない術式であり、たるみの改善にはなりません。
たるみが強い症例に関しては、皮膚の切除を伴う「ハムラ法」や下まぶたのたるみ取り(下眼瞼除皺術)が適応となります。
裏ハムラ法は眼窩脂肪の前方突出とその下の凹みがあり、皮膚のたるみがない症例が良い適応となりますが、従来の眼窩脂肪切除術に「ヒアルロン酸」や「脂肪注入」を行っても裏ハムラ法と同様の効果を出すことは可能です。
しかし、ヒアルロン酸は徐々に吸収されますし、脂肪注入も定着率が必ずしも高いわけではなくその多くは吸収されていきます。
脂肪注入には石灰化やしこりなどのリスクもあり、そもそも注入の前に脂肪吸引をしなければなりません。
また、脂肪を単純に除去した場合、将来的に眼窩脂肪が不足して凹むのではないかという懸念もありますから、突出した脂肪を取るのではなく凹んだ部位に移動させるという裏ハムラ法はより生理的な手術ということもできます。
こうしてみると、従来の眼窩脂肪切除術より優位性のある優れた術式であるようにも思えますが、裏ハムラ法は単純な眼窩脂肪切除術より剥離範囲が大きい大掛かりな手術である点に注意する必要があります。
簡単に言えば、従来の術式より合併症などのリスクが高く、腫れや内出血などがあるダウンタイムも長い手術となります。
まず、単純に失敗と言ってもどのような状態を失敗と言うのか人によってかなり認識が異なるので、「失敗」を定義しないといけません。
患者様によっては、強い腫れや内出血が出たことを失敗と表現する方もいますが、これらは裏ハムラ法を受けるのであればむしろ通常の経過と言えます。
ノーリスクの医療行為はなく、また裏ハムラ法は上でも述べたように一般的なクマ治療よりも優位な面がある一方、リスクも高めの手術となっています。
医療行為をする以上、どんなに注意して、その道のスペシャリストが行ったとしても起き得るリスク・有害事象のことを「合併症」と呼びます。
合併症のリスクの説明を受けてそれに同意した上で起きたことに関しては、失敗とは言えないというのが医療者側の立場であり、患者様に理解していただきたいことです。
裏ハムラ法で起き得る合併症としては、術後出血、強い腫れ・内出血・血腫、ボコ付き、感染、粘膜の肥厚、下眼瞼内反、創傷治癒遅延、神経障害、皮膚損傷、薬剤アレルギーなどが考えられます。
もちろん、これらが頻繁に起きるわけではありませんし、腫れや内出血を除けば起きる可能性は低いですが、手術を受ける上で知っておかなければならないリスクだと思います。
私が考える美容整形における「失敗」とは「患者様の希望とは異なる状態が完成し、元に戻したり修正することが困難な状態で、合併症を除く」です。
そうすると、裏ハムラ法の「失敗」という状況は想定しにくいですが、「患者様の希望とは異なる状態が完成した状態」と定義を広げるのであれば、一番考えやすいのが「手術したけど思っていた仕上がりと違う」ということではないでしょうか?
例えば、「膨らみや凹みや思ったほど改善せずにクマが残ってしまった」というような場合です。
そもそも、原因としては、凹みを埋めるほど眼窩脂肪の余りがないという場合もあるでしょう。
あるいは、仕上がりがデコボコしているということもあるかもしれません。
こういったように、ダウンタイムが終わっても患者様の思ったような状態にならなかった場合を裏ハムラ法の「失敗」と言えるかもしれませんね。
裏ハムラ法の失敗を回避するために重要で一番簡単なことは、「裏ハムラ法を受けない」ということです。
美容整形に限らず、同じような効果が期待できる異なる施術があれば、よりリスクが低く身体の負担が少ない低侵襲な施術を行うというのが医療の原則だからです。
もし、失敗という状態や合併症がご心配であれば、よりリスクの低い同様の効果が得られる施術を受けることをおすすめいたします。
裏ハムラ法を受けるのであれば、裏ハムラ法で起き得るリスク・合併症を熟知し、納得した上で受けるのが良いでしょう。
希望とは違う状態になったときにどのような対応をしてもらえるのか、執刀医に確認することも重要です。
また、そもそも凹みがない、たるみが強いなど、適応の観点から裏ハムラ法ではない施術を受けた方が良い場合もあります。
まとめると、裏ハムラ法の「失敗」を回避するためには、①適応をよく見極める、②裏ハムラ法以外の代替手段が無いか検討する、③リスクや合併症について理解し納得した上で受ける、④合併症が起きた場合や希望と異なる場合の対応について執刀医に確認する、ということが対策となると考えます。
TCB「エリア総括院長」として関西で活躍するドクタービーバーの愛称で知られる医師。 繊細な施術を得意とし、二重整形・目の下のクマ・鼻整形等ジャンルを問わない整形術は精密な仕上がりと高いクオリティとして有名。 【日本外科学会 会員】
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