二重埋没法 糸の通し方の種類とその利点・欠点

二重埋没法、糸の通し方の違いによる種類・それぞれのメリットとデメリット

皆さん、二重埋没法は、どこのクリニックで受けても同じだと思っていませんか?まず、埋没法は、どこに糸を通すかで、大きく挙筋法と瞼板法に分かれます。当院では、どちらの方法も採用しており、それぞれをご説明した上でどちらを受けるのか患者様に選択していただいております。挙筋法と瞼板法に関しては、次の機会に説明するとして、今回は同じ埋没法という名前でも、糸の通し方によって様々な種類があって、それぞれにメリット・デメリットがあるというお話です。

今回話すお話は、クリニック側でなかなか公開したがらない情報なので、どこの美容外科のホームページを見ても詳しくは載っていないので、初めて聞く方も多いと思います。

本当にそのクリニックで大丈夫ですか?

埋没法で二重のラインができるのは、皮膚側と粘膜側を縫い合わせて皮膚に食い込みができるからです。この縫い合わせる方法にどのような種類があるのか、代表的なものを説明していきます。

主な糸の通し方がこの7パターン

①簡単だけどとっても取れやすい留め方

まず、最もシンプルな縫い方が①です。糸が青線、結び目が緑の星です。粘膜側から糸を通して皮膚側で結んで、結び目を皮膚の下に埋め込みます。

簡単だけどとっても取れやすい留め方

メリットは簡単で手間がかからず、糸で取る組織量が少ないので腫れにくい点です。よって、多くの美容外科で採用されています。デメリットとしては、図のように糸で囲まれた面積が小さいので、比較的取れやすいと考えられます。

埋没法は、粘膜側と皮膚側で糸で引っ掛ける組織量が多ければより取れにくく、固定力が強いと考えられます。①は糸で囲まれた面積も小さく、横幅も狭いので固定力が弱い埋没になります。

②トライアングル法

つづいて、②のタイプです。②は横から見たときに三角形なので、通称トライアングルと呼ばれている術式です。粘膜側にしっかり糸をかけるので、①より取れにくいと考えられますが、皮膚側の組織量が少ないので、やや取れやすいタイプの埋没法と言えます。

トライアングル法

シンプルで手間がかからないので、やはり多くの美容外科、ドクターに採用されている術式になります。特に、4点、5点など不必要に多い点数で留めているクリニックは①、②を採用しています。あまり糸の横幅を広く取ると、物理的に何点も留めるスペースがないからです。取れやすい埋没点をいくら増やしても、取れやすいことには変わりないと思います。

③トライアングルの弱点を改良したスクエア法

トライアングルの弱点を改良したのが③です。横から見たときに四角形なので、通称スクエアと呼ばれています。特に皮膚側は横に通しますので糸で囲まれる組織量が増え、取れにくい方法になります。

スクエア法

その分、手間がかかり、また糸を横に通す際に同じ穴を通さなければならないので、難易度の高い手術になります。横から見た時の糸で囲まれた面積が大きいほど、取れにくい埋没法と考えられ、実際に③の通し方をすると取れにくいです。当院で採用している術式が③になります。この術式は手間がかかって、難易度も高いですが、取れにくさにこだわるクリニックは採用していますね。

①〜③がいわゆる点留めになり、2点留め、3点留め埋没に一般的に使用される縫合方法です。

④デザイン性に難がある横幅のある1点留め

③をさらに広くしたものが④です。④は糸が囲む面積が最も大きいので、最も取れにくいと考えられますが、逆に糸が長いのでうまく留めないと緩む原因になります。また、幅を広くしている分、1点しか置くことができないのでデザイン性に難があると考えられます。

横幅のある1点留め

⑤点同士を結びつける特殊な埋没法

②や③を2点置いて、さらに留めた糸どうしを真ん中で結びつける方法です。この手術は確かに取れにくいと考えられますが、真ん中の結び目が大きくなりがちで、シコリになりやすいという欠点があります。また、何か不具合があって抜糸したい時に抜糸がやや難しくなります。手間の割にメリットがあまりないので、採用しているクリニックは少数です。

点同士を結びつける特殊な埋没法

⑥複雑に瞼を縫う線留め

従来の点留めではなく、線で留めるタイプです。複雑に瞼を縫いこむことによって、組織に糸が絡まって埋没の線ができます。糸を固定しているわけではなく、糸が存在することによってラインが出るので、ラインが消えにくいというメリットがあります。糸の通し方は煩雑ですが、一筆書きになっているため万一抜糸する場合でも1箇所の小さい穴から抜糸が可能です。当院でもこれに類似した術式を採用しております。

複雑に瞼を縫う線留め

⑦直後の腫れにくさを追求した裏で糸を結ぶ埋没法

糸を裏から通して、裏で結ぶタイプの埋没法で、皮膚側に全く針穴ができない術式です。最大のメリットは、皮膚を一切針が通らないため、術直後の腫れがほとんど目立たないという点です。

裏で糸を結ぶ埋没法

しかし、その分、糸が引っ掛ける皮膚側の組織量が少なくなって、ラインが薄くなったり取れやすいという欠点があります。そこで、当院ではこの術式を改良して、腫れにくいという長所を活かしつつ、皮膚側と粘膜側でしっかり糸が組織に引っかかるような工夫を行っています。

あなたが受ける手術、受けた手術は何番?

同じ埋没法という名前でも、糸の通し方だけでたくさん種類があることがわかったと思います。あなたが受けようとしている埋没法は、果たして何番でしょうか?もしかして、自分がどれなのかわからないということはありませんか?

自分が受けようとしてる手術が果たしてどれなのか、ちゃんと説明を受けて、納得した上でクリニックを選ぶことをお勧めします。本当に、そのクリニックで大丈夫ですか?

【参考動画】二重埋没法の糸の通し方の種類とその利点・欠点

この記事を監修したドクター

安本 匠

TCBの「特別指導医」として活躍。
患者様の理想に近づけるための治療プランを複数提案し、術式や予算、リスクについてご納得いただいた上で
お選びいただけるよう、丁寧な説明を心がけています。
日本外科学会認定専門医

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